受験百景(予備校講師のブログ)

英語や数学や国語を教えています。「受験」や「入試問題」に関係する話、日々の雑感を様々な視点から書きます。備忘録も兼ねていますので、くだらない話もあるかもしれません。「鉄道」と「投資」にも興味があります。

入試問題鑑賞「密を回避する座り方」

 

 

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 ※「入試問題鑑賞」では、解答を出すことではなく見た目を楽しむことに重点を置いて入試問題を紹介しています。

 

2021年 岐阜大学(前期) 数学 の問題です。

  


下図のように、縦 2 列、横  n 列に並んだ合計   2n 席の座席があり、その中から  k 席の座席を選ぶ。ただし、選んだ座席の前後左右に隣接する座席は選ばないこととする。以下の問に答えよ。 

 

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(1)  k=n のとき、座席の選び方は何通りあるか。

(2)  n \geqq 3 k=n-1 とする。右端から 2 列目の前後 2 席がどちらも選ばれていないような、座席の選び方は何通りあるか。

(3)  n \geqq 3 k=n-1 のとき、座席の選び方は何通りあるか。

(4)  n \geqq 5 k=n-2 のとき、座席の選び方は何通りあるか。


 

 

3密」を題材にした問題です。

 

選んだ座席の前後左右に隣接する座席は選ばない」というのがコロナ禍特有の出題です。

 

標準的でよくある問題を出題する岐阜大としては、珍しく工夫のある問題です。

 

似たような問題を私立大学でも見た気がするのですが、どこだか忘れてしましました…

 

 

 

 

 

過去の記事もご覧ください。 

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2021年東大国語で出典になった本

 

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2021年東大(国語)の題材となった本を紹介します。

 

第1問は、松嶋健ケアと共同性-個人主義を超えて」からの出題でした。

 

文化人類学の思考法』(世界思想社)に収録されています。

 

世界思想社は正式には「株式会社 世界思想社教学社」といい、なんと赤本を出している教学社のことです。

 

東大が世界思想社教学社の本を選ぶとは…

(当然、出版社ではなく、内容で選んでいるよね)

 

2020年京都府公立高校入試(中期)でも使われています。

(こちらは第Ⅱ部の「貨幣と信用-交換のしくみをつくりだす(深田淳太郎)」から出題)

 

 

 

 

 

 

 

第4問は、夏目漱石「子規の画」からの出題でした。

 

夏目漱石全集10』(ちくま文庫に収録されています。

 

夏目漱石という有名な著者からの出題でした。

 

センター試験でも何度か出題されています。

 

これからじっくりと読みます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 興味があれば、過去の記事もご覧ください。

 

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2021年共通テスト・世界史Bにジョージ・オーウェル『1984年』が登場

 

 

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2021年共通テスト 世界史Bの問題では、ジョージ・オーウェル1984年』が取り上げられました。

 

該当箇所を引用します。

 


世界史の授業で、イギリス人作家ジョージ=オーウェル(1903~1950年)の小説『1984年』を紹介し、討論をした。配付された資料と、生徒からの質問票とを次に示す。

 

作品の概要

 世界大戦中に実用化された核兵器は、再び核戦争を引き起こすこととなり、その結果、世界は「オセアニア」、「ユーラシア」及び「イースタシア」の3大国に再編された。「オセアニア」では、社会が国家によって統制され、双方向のテレビ装置や隠しマイクによって、市民は常に監視されている。

 「オセアニア」の真理省に努める主人公は、歴史記録を改ざんする仕事をしていた。文書や記録が改ざんされた結果、過去の歴史や「オセアニア」成立の過程についての自分の記憶と、公式の歴史とが一致しないことを、主人公は意識しながらも、何が正しい歴史であるのか分からない状態だった。

 主人公は古い新聞記事や禁書とされた著述を読むことによって、「オセアニア」の体制に疑問を抱くようになり、同じ考えを持つ同志とのつながりを持つようになった。ところが、主人公は密告によって逮捕され、愛情省で拷問を受けることになる。その結果、主人公は信念を打ち砕かれ、「オセアニア」を支配する「党」の思想を心から愛するようになる。

作家の経歴

 オーウェルは、1937年、トロツキーの影響を受けた組織の一員としてスペイン内戦に従軍した。この組織は、ソ連からの援助を受けた共産党と対立し、弾圧された。作者晩年の作品である『1984年』には、オーウェル自身の生きた時代についての政治的アイロニー(皮肉)や歴史観が反映されている。

 

(以下略)

 


 

 

 

非常によくまとめられた要約になっています。

 

センター試験や共通テストの地歴公民の問題文は読むだけでも勉強になります。

 

今回の共通テストの問題では、引用箇所の後で、18世紀の中国の朝廷が行った図書編纂事業について言及されています。この事業では、書籍の改ざんが組織的に行われ、その例として「四庫全書」が紹介されています。

 

日本でも近年、「森友学園」に関する文書改ざんが話題になりました。それを意識しての出題でしょうか。

 

 

 

ジョージ・オーウェルの『1984年』は、2007年一橋大の国語でも登場しています。

 

題材となった沼野充義『W文学の世紀へ』から該当箇所を引用します。

 


社会主義時代、ソ連ではイデオロギー的な支配体制のもとに、ジョージ・オーウェル流に「ニュースピーク」とも呼ぶべき全体主義の言語が幅をきかせ、ロシア語そのものを貧困にした。

(中略)

言葉の基本機能のことを、言語学者ヤコブソンは「交感機能」と呼んでいるが、これが失われたら、言葉は言葉でなくなってしまうと言っても過言ではないだろう。では、そのとき言葉は何になるのか。おそらく「言葉もどき」、オーウェルの表現を再び借りれば、新たな「ニュースピーク」ではないか。


 

 

この機会にジョージ・オーウェル1984年』を再読しようと思います。

 

合わせて、村上春樹1Q84も再読したいです。

 

 

 

 

 

過去にこんな記事も書きました。

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2021年共通テスト国語で出典になった本

 

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2021年共通テスト国語の題材となった本を紹介します。

 

第1問は、香川雅信『江戸の妖怪革命』からの出題でした。

 

角川ソフィア文庫から出版されています。

 

2017年の北海道大学でもこの本からの出題がありました。

 

昨年の京都大学の入試問題では、小松和彦『妖怪学新考 妖怪からみる日本人の心』が使われていました。

 

大学入試では、密かな「妖怪ブーム」でしょうか。

 

 

 

 

第2問は、加能作次郎「羽織と時計」からの出題でした。

 

『世の中へ・乳の匂い 加能作次郎作品集 荒川洋治編』(講談社学術文庫に収録されています。

 

残念ながら絶版になっているようです。

 

 

 

 

 

 興味があれば、過去の記事もご覧ください。

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東急のるレージ会員ランク、名誉駅長になりました(ブラックPASMOが手に入る!)

 

 

東急線のポイントサービスとして、「電車とバスで貯まるTOKYU POINT」があります。

 

その中に「のるレージ」という仕組みがあり、東急線で下車するたびに「のるる」というポイントが貯まります。

東急線の定期区間内で降りたら「10のるる」、定期区間外で降りたら「20のるる」のポイントが1日1回のみ加算

 

そして、貯まった「のるる」に応じて会員ランクが決まります。

 

上から順に

 

● 名誉駅長

● 駅長

● 首席助役

● 助役

● 主任

● 駅員

 

というランクがあります。

 

 

 

 

 

先日、ついに「名誉駅長」になることができました!

 

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各ランクの人数比はこんな感じになっています。

 

 

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駅員から始まり、毎月1段階ずつ昇格していきます。

 

駅長から名誉駅長になる条件は厳しく、1ヶ月で「350のるる」以上の獲得 が条件になります。

 

つまり、東急線の定期区間外で下車する日を1ヶ月で18日以上作らなければなりません。

 

名誉駅長になると「オリジナルPASMO会員証」をもらうことができます。

 

通称、ブラックPASMOと呼ばれているものです。

 

届きましたら、報告させていただきます。

 

 

 

 

 

 

 興味があれば、過去の記事もご覧ください。

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入試問題鑑賞「ビットコイン」

 

 

 

ビットコイン

 

 

 

 ※「入試問題鑑賞」では、解答を出すことではなく見た目を楽しむことに重点を置いて入試問題を紹介しています。

 

2018年 聖光学院中学校 社会 の問題です。

  


仮想通貨とはインターネット上のみで取引できる通貨で、現金通貨より信用性が低いとされているものの、世界通貨になる可能性を秘めているといわれています。そうした仮想通貨の先駆的存在で、運用開始以来シェア(市場占有率)1位を続けているものを、カタカナで答えなさい。


 

 

 

 

 

 

答えは ビットコイン です。

 

記号ではBTCと書きます。

 

2021年に入り、1ビットコインの価格が400万円を突破し、話題になりました。

 

過去最高値を更新していると、たびたびニュースになっています。

 

2018年の段階で入試問題として出題しているのは先見の明があります。

(2018年にも頻繁にニュースになってはいましたが…)

 

このような時事問題にも詳しくなっておくことを小学生に要求しているのです。

 

ちなみに仮想通貨は約3000種類あります。

 

ビットコイン以外で、日本において有名なものを列挙しておきます。

 

リップルXRP

ライトコイン(LTC)

イーサリアム(ETH)

ビットコインキャッシュ(BCH)

ネムXEM

・リスク(LSK)

・ファクトム(FCT)

イーサリアムクラシック(ETC)

モナコイン(MONA

・ステラルーメン(XLM)

・クアンタム(QTUM)

・ベーシックアテンショントークン(BAT)

 

 

ビットコイン以外が入試で聞かれる可能性は低いですが、名前くらいは知っておいても良いでしょう。

 

 

 

 

 

 

興味があれば、過去の記事もご覧ください。

 

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東京外語大、今年の入試で英語の問題数を減らすことを発表

 

 

東京外語大から、約1ヶ月半後の入試での変更が発表されました。

 

こんな直前に変更する必要があるのか…… と思ってしまいます。

 

新型コロナウイルスへの対応として、試験時間を繰り下げるようです。

 

前期日程は

2 月 25 日(木)

11:30 開場

13:00~14:30 外国語(英語) [300 点満点]

15:30~16:30 地理歴史(世界史又は日本史) [100 点満点]

17:15~17:45 外国語(英語スピーキング) [50 点満点] ※国際日本学部のみ

 

後期日程は

3 月 12 日(金)

12:00 開場

13:30~15:30 小論文 [200 点満点]

 

という時間割になります。

 

昼食をはさまないようにするための対処らしいです。

 

しかし、なぜか開場が早いので、早めについて試験会場で昼食を食べるという受験生も出てきそうです。

 

早起きが苦手な夜型の受験生には突然の朗報ですね。

 

前期日程では、英語の問題数を減らすことで、150分の試験時間を90分に短縮するそうです。

 

どの問題が減るのかは断言できませんが、過去問をやるときは、問題数が減った場合の新時間割に合わせて、時間配分や解く順番の戦略を考えておく必要があります。

 

「もう過去問をやって戦略も考えたよ!」という受験生が大半のこの時期に、こんな変更があるとは想定外だったのではないでしょうか。

 

外語大受験生であれば、うまく対応できるでしょう。