難関国立大附属高校では「伊藤亜紗」が流行
2020年高校入試の国語の出典が面白いことになっていました。
首都圏の国立大附属高校で難関とされている4校の出典を見てみましょう。
・筑波大学附属駒場高校
大問1
伊藤亜紗『目の見えない人は世界をどう見ているのか』
大問2
梶井基次郎『過古』
大問3
『雲萍雑志』
・筑波大学附属高校
大問1
伊藤亜紗『ままならない体と言葉』
大問2
瀧羽麻子『瀬戸内海の魔女』
・東京学芸大学附属高校
大問1
伊藤亜紗『目の見えない人は世界をどう見ているのか』
大問2
大問3
・お茶の水女子大学附属高校
大問1
眞島俊造『平和のために戦争を考える』
大問2
志賀直哉『或る朝』
大問3
「筑波大学附属駒場高校」「筑波大学附属高校」「東京学芸大附属高校」の3校が伊藤亜紗さんの作品からの出題です。
伊藤亜紗さんは、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院の准教授です。
(ちなみに、このリベラルアーツ研究教育院は、池上彰さんが所属していることで有名です)
出身高校は東京学芸大学附属高校で、東京大学に入学し、「東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究専攻美学芸術学専門分野博士課程」(長い……)を単位取得のうえ退学しています。
東京学芸大学附属高校出身ということに引っ掛かりますが、偶然でしょうか。。。
筑波大学附属駒場高校と東京学芸大学附属高校の2校で出題された『目の見えない人は世界をどう見ているのか』は非常に面白そうな本です。
「BOOK」データベースでは次のように紹介されています。
私たちは日々、五感―視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚―からたくさんの情報を得て生きている。なかでも視覚は特権的な位置を占め、人間が外界から得る情報の八~九割は視覚に由来すると言われている。では、私たちが最も頼っている視覚という感覚を取り除いてみると、身体は、そして世界の捉え方はどうなるのか―?美学と現代アートを専門とする著者が、視覚障害者の空間認識、感覚の使い方、体の使い方、コミュニケーションの仕方、生きるための戦略としてのユーモアなどを分析。目の見えない人の「見方」に迫りながら、「見る」ことそのものを問い直す。
表紙がかわいく、内容も面白そうなので、買って読んでみようと思います。早速注文しました。
おそらく東京パラリンピックを意識して、この題材を選んだのでしょう。
高校受験をする中学生は日頃からこういう本を読んでおくと良いと思います。
今回の記事の続きもご覧ください。